何から決めればいいの?すすきので独立開業するときの第1歩目
いざ初めて独立開業しようと思った時に、決めなくてはならないことは、いっぱいあります。
物件の広さ、立地、業態、客単価……
さてそれを、どの順番で決めていけばよいでしょうか?
もしも、これだ!というキラーメニュー(それ一本で集客と利益をカバー出来るようなメニュー)がないのでしたら、最初に決めるべきことは
何人でやるのか?
ということです。
もっと大雑把に言えば
一人でやるのか?それとも誰かを雇うのか?
ということです。
なぜそこから決めるのか?というと
一人でやれる業態には限界があるからです。
ワンオペレーションに適した業態
一人でお店を回すことを「ワンオペレーション」と呼びます。
ワンオペレーションに適した業態にはどんなものがあるでしょうか?
飲食店といっても業態は様々です。
大きく分けると
・主に食べ物を食べてもらう
ラーメン屋さんとかスープカレー屋さんのように、単一のフードメニューを提供するお店
・主にお酒などのドリンクで勝負する
ショットバーやカラオケパブなど、お酒を中心に提供するお店
・食べ物もありつつお酒も飲んでもらう
居酒屋や、ダイニングレストランのように食事とお酒を一緒に楽しんでもらうお店
で、大概の人が三番目の「食べ物もありつつお酒も飲んでもらう」というパターンを安易に選択しがちなんです。
実はここには、落とし穴があります。
あまりに調理の必要な食べ物を出そうとすると、当然それに手を取られてしまいます。
つまり、その間は、接客が出来ないということなんです。
お酒を飲みにきた人は、お酒だけあればよいわけではありません。
お酒に限ったことではないですが、飲食店の売り物は「場」の提供です。
「場」とは「空気」や「雰囲気」と言い換えてもいいでしょう。
そのお店の「場」をコントロールするのは、「店主」です。
その「店主」が調理にこもりっきりだと、場をコントロールする=接客することがおろそかになってしまいます。
なので、食べ物とお酒のお店をやりたい!と思ったら
一人でやることは諦めた方が無難です。
そうなると、誰かを雇うということになります。
例外:激狭物件で、キラーメニューがあって、ワンオペレーションのお店
ものすごい狭い物件で、メニューも限られているような業態は、家賃や人件費を圧縮することで、価格に還元したりして、客席稼働率を上げることで利益を出すことが可能です。(大体お酒やツマミが凄く安いお店が多いです)
ただ、それなりの調理技術や、食材調達、キラーメニューの立案など、未経験の方には少しハードルが高いかもしれません。
→ワンオペ業態の典型的な例
・ショット売りのお店
ドリンクを一杯ずつ注文して飲んでもらう業態
(ショットバーやカフェなど)
・カラオケのあるお店
上記に加え、ボトルキープや飲み放題、カラオケを導入した業態
(カラオケパブやスナックなど)
のどちらかに絞られてきます。
(番外編)あなたが女性なら……
もしもあなたが女性で、ワンオペのお店をやろうと思った時に
是非とも検討に入れていただきたいのが「スナック」業態です。
いわゆる「女性店」と呼ばれる業態は、それだけで実は有利です。
バーとかパブとかスナックとか何が違うの?
一般に
バー・・・ショット売り
パブ・・・本来の語源はイギリスなどにあるバー形態のお店のことだけど、繁華街においてパブというと、飲み放題やボトルキープが主体でカラオケの導入や朝まで営業しているお店が名乗ることが多いです。
スナック・・・基本がボトルキープで主にママやホステスさんと呼ばれる女性が接客するお店を指します。男性店の場合、メンズスナックなどと呼ばれることもあります。
男性店でボトルキープ料金2000円、飲み放題90分3000円とかいうと、ちょっとお高いイメージです。
一方で、女性店スナックの場合、同じ価格でも若干安めのイメージです。
そういう意味で、女性店の場合は、男性店と違ってさらに選択肢が増えてきます。
一方で,風営法の許可を得ずに横づき接客などを行って摘発されるスナックも増えてきていますので、そのあたりについては気をつけて下さい。(これについては別の機会にお話しします)
ワンオペレーションのジャストな広さ
で、次に決めるべきが「お店の広さ」です。
ショットバーなら15席程度(カラオケもあるならもう少し広くてもよいです。)
(注意)坪数によって異なるJASRACの利用料金
カラオケ機器を店舗に導入するにあたって、以下の一定料金を毎月支払わなくてはなりません。
(大体、テナントビルの方できっちりと手続きをしてくれちゃいます)33.0㎡(10坪)まで 3,500円、33.0㎡(10坪)を超え66.0㎡(20坪)まで 7,500円、66.0㎡(20坪)を超え165.0㎡(50坪)まで 12,000円 の月額料金
つまり、せこい話ですが、10坪までの物件であれば、それを超えるものより毎月4000円安くなるのです。
→そもそも一坪ってどれくらい?
よく物件を探すときなんかに出て来る単位の「坪」があります。
一坪は約3.306㎡のことです。
畳一畳が1.65㎡なので、
「一坪」は大体「畳二畳」分の広さです。
10坪物件なら大体畳20畳分、33㎡なので、ざっくり5メートル×6.5メートルとか、4メートル×8.25メートルを想像していただければと思います。
★独立開業の第一歩目のまとめ
まず、一人でやるのか?誰かを雇うのか?を決める。
もし一人でやるとしたら……
フードのキラーメニューが用意出来ない場合
業態は
★ショット売りのお店(バーやカフェ)
もしくは
★カラオケパブ
の二択
お店の広さは、対応可能な席数などから逆算して10坪以下が妥当。
予想家賃は、15万円前後(坪単価やリース、光熱費などの条件で変動)
お店やりたい!と思ってる方は、参考にしてみて下さい。
→どんな間取りが最適なの?すすきので独立開業するときの第2歩目