【つけ麺と辛味噌がオススメ!】元和食職人さんの作る優し美味しい和ラーメン屋さん「まる八ラーメン」
今日紹介するお店は、たまに顔を出していたたこ焼きやの大将に
「最近できたお店なんすけど、結構旨いっすよ!」
と教えてもらったのがキッカケで、かれこれ10年以上の付き合いになる「まる八ラーメン」さんである。
(当時は、年間200杯以上すすきの近辺で〆のラーメンを食べていて、すすきの徒歩圏内のラーメン店は全店制覇進行中だったので、ニューオープンのラーメン屋はいち早くチェックしとかないと!と聞いたその日に突撃した)
場所は、南5条西4丁目、だるま本店の小道沿いといった方が伝わり易いだろうか?
のれんをくぐると、10坪もない店内に、やや低めのL字カウンター
あとで思い返すと、丁度良い狭さ、丁度良い席数、偶然かはたまた狙ったのか、ワンオペレーション業態において理想的な配置であった。
どんな間取りが最適なの?すすきので独立開業するときの第2歩目
メニューを見て、即座にしおを注文した。
私は西日本の田舎育ちで、当時まだラーメン専門店が屋台を除くと地元に数軒しかなく、幼少期のラーメンの記憶といえば中華料理屋のそれであり、そして圧倒的にしょうゆラーメンより何故かしおラーメンを出すお店が多かった。
だから、初見のラーメン屋さんでは、まず「しお」を頼む癖が自然とついてしまっていた。
そして、まる八でもしおラーメンをメニューも見ずに注文した。
そのとき出て来たしおラーメンは、すっきりと澄んだスープがとても美味しくて、三日連続で通って、当時のまる八ラーメンのメニューを全制覇した。
しお、しょうゆ、味噌の三味全てが、それまで知っていたラーメンとはどこか違っていて、それでいて、味覚の記憶から”美味しい”というレスポンスが返って来た。
強力なパンチの主張はないものの、どれも、じんわりとした魅力を持ったラーメンたちだった。
店主はもともとは北海道出身で、東京で和食のお店で修行を積んだあとに、北海道に帰ってきて、ここすすきのでラーメン店を始めたのだそうだ。
なるほど、調理の基礎に「和」の要素があったか?
その不思議な魅力の答えを見つけた気がした。
それからも、少しずつ少しずつ三種のラーメンはより美味しくなるように美味しくなるように改良されていった。
暖簾をくぐる度に、新メニューや期間限定のメニューや具材などが、まる八ラーメンは新しくそしてたくましい顔を見せ続けてくれた。
そんな数あるメニューの中でも、私が特に大好きなのが
しょうゆベースの「つけ麺」である。
つけ麺と聞くと、ごん太麺で、大盛りで、つけ汁は濃厚でポタージュ調なWスープやトリプルスープを想像する人が多いと思う。(特に札幌ではそうだと思う)
だけど、私にとってつけ麺といえば、20代を過ごした東京萬来のざるラーメンの方だ。
のどごし重視の細めのつるつるしこしこ麺と、やや酸味がかったサラッとしたしょうゆ味のつけ汁。
どんなに食欲がなくっても、ペロッとすすりきってしまう。
まる八ラーメンのつけ麺は、ごん太&濃厚な流行のそれとは全く違う。
平打ちのつるつる麺としょうゆ味のつけ汁、そして、麺の上にのった千切りの海苔。この海苔が合うつけ麺かどうかがポイント。
この「和」なつけ麺は、リリース当初は夏季限定だったものの、固定ファンが多かったのか、今では年中提供してくれている。
ちなみに、先ほどのしお、しょうゆ、みそ以外にも「辛みそ」があるが、これも他所にはない絶妙の味わいとなっている。
そして忘れちゃならない「餃子」も美味しい!
令和を迎え、まる八ラーメンは13周年を迎えた。いつまでも続いて欲しいと本気で願うラーメン店である。
まる八ラーメンさんは2021年11月閉店いたしました。