すすきのを見守り続けた喫茶店「トップ」さんが、もうすぐ50周年!
すすきの市場(南6西4)の西側出入り口のすぐ北側に位置する、ひと際存在感のある一軒の喫茶店がある。
「喫茶トップ」
「トップ」さんは、昭和42年*に創業以来、休まずすすきのを見守り続けてきた、最古参の喫茶店。
2016年で49年……
あと1年で50周年を迎える計算だ。
(*ママさん情報、マスターは覚えてないそうです←)
私が初めて、トップさんにお邪魔したのはかれこれ17年ほど前になる。
元々喫茶店が大好きだった私は、一発で虜になってしまった。
銅マグで入れてくれるアイスコーヒーが嬉しくて、夏でも冬でもいつでもアイスコーヒーばかり頼んでいた。
(勿論ホットコーヒーもあります。今では珍しいサイフォンメーカー)
トップさんのアイスコーヒーは、2種類。
注文すると必ず、ママさんから(このママがまた美人!)
「甘み”有り”と”無し”がありますけど、どちらにしますか?」
と聴かれます。(試しに頼んでみて下さい。)
要するに、作った時点で甘みを入れているものと入れてないものがある。
私はいつも通り、甘み”有り”の方を注文する。
時にぼうっと考え事をしたり、次の仕事の下準備をしたり、トップの店内に流れている時間と空間が、自然と気持ちをリセットしてくれるんです。
懐かし美味しいトップのフード
トップさんは、フードメニューも充実している。
特に映画「探偵はバーにいる」の撮影にも使われた昔風のナポリタンは、実は絶品!
そして、薄焼きタマゴでくるむ形の、これまた懐かしいスタイルのオムライスも旨い!
他にも、炒飯、ラーメン……と、どれもいい意味で予想を裏切るクオリティ。
フードとドリンクを一緒に頼むと割安になるセット価格(1100円)も嬉しい。
仕事の合間に、打ち合わせと打ち合わせの合間に、それこそ何百回もトップさんを利用してきた。
初来店時、トップさんはすでに創業30年超、その時の客歴は1日目。
その天文学的な積年差に、畏れ入ったのも17年前、今は 49年:17年……
少しは追いつけただろうか?
私がそういう気持ちになれるのも、トップさんがずっと変わらず続けてくれているからだ。
昭和レトロな純喫茶風の店内、いつもの席で将棋を愉しんでいるご常連さん、毎日散歩の折り返しに立ち寄る老夫婦、すすきので商売をしている大先輩たち……
50年近く、同じようで少しずつ違う毎日が、ここでくり返されてきたと思うと、今日の善し悪しなんて矮小なことに思えるから不思議だ。
毎日どんどん変わっていくすすきのの街並の中、ちょっと寄り道して、リセットしてみるのも悪くないですよ。
喫茶トップさんは2017年5月31日をもって閉店いたしました。